花粉症なんでもQ&A > 予防と治療 > 薬物治療&舌下免疫療法

花粉症の治療は薬物療法が基本です。

花粉症にかぎらずアレルギー疾患というのは、症状を緩和するというのが治療の目的になります。

そのため目や鼻の粘膜にまだ炎症が起こっていない状態、あるいはごく軽微なうちに抗アレルギー薬を服用して、花粉の飛散が終わるまで続けると、 粘膜の炎症の進行を止めることができるので、花粉症の重症化を防ぐことができます。

花粉症の症状が、どのように出てくるかは個人があります。よく病院の何科にいけばいいの?という質問がありますが、 鼻に症状がある場合は耳鼻咽喉科、目であれば眼科にいってください。内科、小児科、アレルギー科でも診療は受けられます。

初診の場合は、問診の後、血液検査で花粉に対するIgE抗体の量を調べたり、鼻の粘膜をみたり、皮膚でスクラッチテストをし、アレルギーの反応の有無を確認します。

花粉症だと思っていたら、ただの風邪ということもありますし、アレルギー症状ではあっても花粉ではなく、ハウスダストだったり別のものが原因になっていることもあるので、 自分で勝手に思い込まないほうがいいと思います。

■ 花粉症治療に使われる薬と副作用

花粉症を治すのではなく症状を軽くする薬が使われます。市販薬でいうと、ロート製薬の「アルガード」シリーズが有名です。 医療機関では抗ヒスタミン薬(アレグラ、ザイザル、アレロック)がよく処方される薬です。

症状が重い場合は、鼻噴霧用の「点鼻ステロイド」が使われることもあります。

これらの薬を用法容量を守って使えば、特に重篤な副作用がでるということはありませんが、「眠気」という副作用がでることがあります。 抗ヒスタミン薬として一番処方されているアレグラは、効果はもちろんのこと、副作用の眠気が少ないことでも有名ですが、 実際どうかは飲んでみない分からないと思います。

それから妊娠中の場合、内服薬や点鼻薬が使えないことがあります。

薬を使わない治療法としては、

・小青竜湯(=漢方薬)
・麻黄附子細辛湯(=漢方薬)
・鼻洗浄(鼻うがい)
・温熱療法(42~43度の水蒸気を吸入する)

といった方法があるので、お医者さんと相談してみてください。

花粉症を根治する治療法ってないの?

「いやいや、症状を軽減する方法じゃなくて根本的に治す方法ってないの?」

と思っている人に紹介したいのが「舌下免疫療法」です。今のところ花粉症を根本的に治すことができる唯一の治療法として、 今最も期待されている方法です。

これまでもアレルギー物質を含む注射液を低い濃度から徐々に濃度をあげて皮下注射していくという減感作療法があったんですが、 注射を打つという苦痛や2年以上の通院が必要になるなど利用しにくいこともあってまったく普及しなかったんですね。

「これではいかん!」ということでもっと利用しやすい形での免疫療法の研究がおこなわれて、最終的に行きついたのが「舌下免疫療法」になります。

厚生労働省の研究班で医師主導の臨床試験も行われており、効果の高さ、副作用も少ない安全性も認められたということで、 今現在、保険診療できるようにと手続きが進められている段階です。

この「舌下免疫療法」ですが、アレルギー物質を含むエキスを舌の下に滴下していく方法になります。 皮下注射法に比べると自宅で自分で行うので通院回数も減りますし、苦痛も少ないという特徴があります。

ただ、治療には2年以上かかりますし、100%治るというものではなく、有効性についての臨床試験でも7割の被験者に改善が見られたものの、 3割の被験者は変化なしという状況なので、完璧な治療法とはいえません。そのため、現在も新しい免疫療法の研究が進められているそうです。

まだまだ花粉症を根本的に治すというレベルには至っていないわけですが、 確実なのは、この数年で、「舌下免疫療法」が保険適用されるようになり、花粉症治療の主役になるということです。